プリウスの中古車は買ってはいけない?購入時の注意点や選び方について解説

2024.02.28

プリウスはどんなクルマ?

プリウスは、自動車メーカーのトヨタが製造・販売するハイブリッド専用車です。

プリウスは、1997年に世界初の量産ハイブリッドカーとして発売が開始されてから、現在まで世界累計販売台数が500万台を超えていて、ハイブリッドカーの代名詞とも言える存在になっています。

プリウスの特徴

ハイブリッドシステム

プリウスの最大の特徴は、トヨタの先進技術を駆使して設計されたハイブリッドシステムです。

ハイブリッドシステムは、エンジンとモーターの2つの動力源を組み合わせることで、出力を維持しながらガソリンの消費を低減することを目的としたシステムです。

特にトヨタのハイブリッドシステムは、初代プリウスから単独でも走行可能なモーターを搭載していて、高い燃費性能を実現しています。

低燃費

高性能のハイブリッドシステムにより低燃費で走行できることもプリウスの大きな魅力の一つです。

プリウスのハイブリッドシステムは、モデルチェンジを行うごとに改良が施され燃費が向上しています。

5代目となる現行モデルは、WLTCモード燃費で38.5km/Lとなっていて、ガソリン車と比較して約2倍の高い燃費性能を誇っています

環境性能

プリウスは高い燃費性能により、環境への負荷低減にも貢献しています。

プリウスは、ハイブリッドシステムがもたらす環境性能によって、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)や炭化水素(HC)などの有害物質の排出がガソリン車と比較して大幅に低減されていることから、国内の排出ガス基準最高レベルとなる「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の認定を取得しています。

これにより、プリウスはエコカー減税やグリーン化特例の対象にもなっていて、税制面の優遇も多く受けることができています。

高い安全性

プリウスは、燃費性能とあわせて最新の安全技術を備えていることも大きな特徴になります。

特に現行モデルのプリウスは、2023年に公表された自動車アセスメント(国土交通省と自動車事故対策機構が実施している自動車の安全性能を評価する事業)において、予防安全性能評価、衝突安全性能評価共に最高の「Aランク」を獲得し、最高評価の「ファイブスター賞」を受賞しました。

プリウスの動力性能

出力性能

プリウスの出力性能は、モデルや年式によって異なります。

現行モデルのシステム出力は、1.8Lハイブリッドシステム車で2WD、E-Fourともに103kW(140PS)、2.0Lハイブリッドシステム車2.0Lは2WD 144kW(196PS)4WD 146kW(199PS)となっています。

旧モデルの4代目は、1.8Lハイブリッドシステムのみのラインアップでシステム出力は90kW(122ps)となっているため、モデルチェンジによりおよそ1.6倍の出力が向上しています。

走行性能

プリウスは、優れた燃費性能や環境性能に加えて、高い走行性能も兼ね備えています。

特に、現行モデルはプラットフォームの改良や新開発の2.0Lエンジンと電気モーターの組み合わせにより、走行性能が大幅に向上しました。

2.0Lハイブリッドモデルの加速は強力で、スポーツカー並みの加速性能を持っています。

これに加えて、プラットフォームの改良で従来型よりも低重心化と高剛性化が図られており、よりスポーティーな走行性能を可能にしています。

プリウスのグレード

プリウスのグレードはモデルや年式によって異なりますが、現行モデルは、3グレードのラインアップに加えて、PHEV(プラグインハイブリッド)モデルも設定されています。

プリウス「U」

「U」は現行プリウスのKINTO Unlimited専用グレードです。

KINTO Unlimitedとはトヨタが提供するサブスクリプションサービスで、従来のサブスクに、最新安全機能の更新や安全運転の見守りサービスがセットになったプランです。

プリウス「U」は必要十分な装備を備えながら、価格を抑えたコストパフォーマンスが良いグレードで、1.8Lのエンジンとハイブリッドシステムが搭載されています。

プリウス「G」

「G」はプリウスの中間グレードです。

パワートレインは現行モデルから登場した2.0エンジンとハイブリッドシステムを搭載し、駆動方式は2WDとE-Fourの2つの設定から選ぶことができます。

主要装備は「U」グレードの装備に加えて、19インチアルミホイールやリア足回りのスタビライザーのほか、上級ファブリック表皮のスポーティーシートなどが標準で設定されています。

プリウス「Z」

「Z」はプリウスの上位グレードです。

主要装備はGグレードの装備に加えて、12.3インチディスプレイオーディオやパノラミックビューモニター、デジタルミラー、ブラインドスポットモニター、パワーバックドア、シートメモリー、シートヒーター&ベンチレーション、ステアリングヒーターなど快適装備が充実した仕様となっています。

プリウス「Z PHEV」

「Z PHEV」はプリウスの上位グレード「Z」のプラグインハイブリッド車です。

主要装備はZグレードの装備と同じですが、プラグインハイブリッドシステムが搭載されていて、走行用バッテリーの発電と給電が可能なほか、モーター動力のみで87㎞(充電電力使用時走行距離:プラグインレンジ、国土交通省審査値)の走行が可能になっています。

歴代プリウスのモデル

初代プリウス(1997-2003)

初代プリウスは、1997年に世界初の量産ハイブリッドカーとして発売されました。

当時としては驚異的な燃費で10・15モード燃費28.0km/Lを実現し、環境への配慮と高い実用性を両立した車として、世界的に話題と注目を集めました。

2代目プリウス(2003-2009)

2代目モデルのプリウスは、初代モデルの技術を受け継ぎながら、環境性能と走行性能の更なる進化を遂げたモデルです。

初代モデルの改良型ハイブリッドシステムを搭載したことで、10・15モード燃費で35.5km/Lと燃費性能をさらに向上させることに成功しました。

エクステリアも初代の4ドアセダンから荷物の積み降ろしがしやすい5ドアハッチバックボディに変わりました。

5ドアハッチバックのレイアウトは、現在の5代目モデルまで引き継がれています。

3代目プリウス(2009-2015)

3代目モデルのプリウスは、これまでの1.5Lエンジンから1.8Lエンジンに変更されたことで、システム出力が向上したほか、ボディサイズも拡大されたことでラゲッジスペースの容量も拡大しました。

燃費製能もさらに向上し、10・15モード燃費で38.0km/Lを達成しています。

また、3代目モデルからシリーズ初のプラグインハイブリットとなるプリウスPHVが発売されています。

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4代目プリウス(2015-2023)

4代目モデルのプリウスは、トヨタ独自の思想に基づいたTNGAプラットフォームを採用し、重心を下げてアグレッシブなデザインとなったことで、よりスポーティーな走りと上質な乗り心地を両立したモデルになりました。

燃費性能もさらに向上し、JC08モード燃費40.8km/Lを達成したほか、安全装備では、衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報などの予防安全装備に加え、アダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシストなどの先進的な運転支援装備を搭載しています。

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5代目プリウス(現行モデル 2023~)

5代目モデルのプ現行型プリウスは、先代モデルから一新されたTNGAプラットフォームを採用し、軽量化と高剛性化を実現しています。

エンジンは新たに2.0Lハイブリッドシステム車がラインアップに加わったことで、旧モデルから大幅に出力が向上したほか、プラグインハイブリッドシステムを搭載した上級グレードも追加されています。

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プリウスの中古車に人気がある理由

高い燃費性能と信頼性

プリウスの中古車に人気がある理由の一つとして優れた燃費性能と高い信頼性があげられます。

ハイブリッド専用車のプリウスは、ガソリン車と比べて燃費性能が優れています。

エンジンとモーターを効率よく動かすことで、ガソリンの消費量を少なくすることができるほか、回生ブレーキを活用するなどバッテリーへの充電も徹底して効率化することで、エンジンの負荷を大幅に軽減し、優れた低燃費を実現しています。

これに加えて信頼性の高い品質であることも中古のプリウスの人気を高めています。

トヨタ車は世界的に信頼性の高い車として知られており、故障が少なく中古車でも長く乗れる車であることが中古車市場でも高く評価されています。

流通台数が多く選びやすい

プリウスの中古車に人気があるのは流通台数が多く選びやすいことも理由として挙げられます。

プリウスは、1997年から20年以上新車が継続して販売されていて、フルモデルチェンジもこれまで4回行われていることから、多くの車が中古車市場に流通しています。

また、モデルチェンジが行われるごとに様々な改良が加えられているほか、オプション装備の設定もモデルごとに異なっています。

中古車市場にはさまざまな年式とグレードのプリウスが流通していることで、ユーザーは自分の予算やニーズに合った車種やオプションを選ぶことができます。

手頃な価格で購入できる

また、手頃な価格で購入できる点もプリウスの中古車に人気がある理由の一つです。

プリウスの新車価格は上位モデルで392万円から、プラグインハイブリッド車で460万円からと同クラスのガソリン車と比較すると高めの価格設定になっていますが、中古車であれば一般的には新車価格よりも安く購入することができます。

特に、旧モデルのプリウスは流通台数も多くプレミア車のような値上がりをすることも少ないため、手ごろな価格で探しやすいクルマです。

プリウスの中古車を選ぶときの注意点

年式とモデルの違いに注意する

プリウスの中古車を選ぶときは、まず年式とモデルの違いに注意することが重要です。

さきほどふれたように、プリウスは20年以上も新車が継続して販売されている中で、フルモデルチェンジが4回行われているほか、細かい仕様変更のマイナーチェンジはそれ以上の回数が行われています。

モデルによってはエンジン排気量やモーター出力値など、車の特性に大きく影響する変更もあるため、価格の違い以上にモデルの違いによる性能差が大きいこともあります。

また、マイナーチェンジやフルモデルチェンジの前後で主要装備やオプション装備についても変更や廃止されていることもよくあることです。

中古車のプリウスは、価格以外にもモデルによる仕様や装備の違いについてもしっかり調べてから購入したほうがよいでしょう。

駆動用バッテリーの状態に注意する

中古のプリウスを検討する場合は、駆動用バッテリーの状態も確認しておく必要があります。

ハイブリットカーの場合、駆動用バッテリーが劣化すると燃費が著しく低下することがあります。

また、劣化した駆動用バッテリーを交換する場合、補助バッテリーや工賃を含めると20万円以上の費用が掛かることもあります。

せっかく安くプリウスの中古車を購入しても、すぐにバッテリーの交換が必要になり、結果として高くついてしまった、ということが起きることも考えられます。

このような失敗をしないよう、中古のプリウスを購入する際は、駆動用のバッテリーの状態を必ず確認することとあわせて、駆動用バッテリーの交換歴などもチェックしておくことおすすめします。

ハイブリッドシステムの状態に注意する

駆動用バッテリーとあわせて、ハイブリッドシステムの状態についても注意する必要があります。

プリウスは比較的故障の少ない車種ですが、それでも年数とともに何らかの原因でハイブリッドシステムが故障することも十分考えられます。

交換費用も決して安くは無いので、中古車のプリウスを検討する際は、必ずハイブリッドシステムの状態が問題ないことを販売店に確認するようにしましょう。

プリウスの修復歴車は要注意

プリウスの中古車を購入するとき、修復歴車を検討する場合は特に注意が必要です。

修復歴車とは、車の骨格部分にダメージを受けて、修復をした履歴がある中古車のことで、修復歴がない車と比較して、強度が劣り安全性能が低下している可能性があるため注意が必要です。

特にプリウスの修復歴車の場合は、駆動用バッテリーやハイブリッドシステムに損傷受けていると、購入後に不具合が発生することも考えられるため、修復歴の影響がないか必ず確認する必要があります。

プリウスに限らず、修復歴車の購入を検討する場合は、購入後のトラブルやリスクを最小限にするために、販売店には契約書に記載することと合わせて、書面などで修復歴の内容を明確に残してもらうなどの対応を依頼しておいた方がより安心と言えます。

走行距離が多いプリウスの中古車は要注意

また、走行距離が多いプリウスの中古車にも注意が必要です。

プリウスの場合、エンジンとモーターを効率よく稼働させるハイブリッドシステムを導入しているので、ガソリン車と比較するとエンジンの負担は少なくなっていますが、一方で走行距離が多い中古車は、駆動用バッテリーの消耗が進んでいる可能性も考えられます。

一般的に走行距離が多い中古車ほど、価格が安い傾向にありますが、その理由には駆動用バッテリーや、エンジン、その他パーツが劣化している可能性があることが含まれています。

ただ、走行距離が多いプリウスの中古車でもメンテナンスがしっかり行われてコンディションが良い中古車であれば、むしろお買い得と言えるかもしれません

走行距離が多い中古車を検討する場合は、整備手帳やメンテナンスの履歴とあわせて、実際に車の状態を見て確認することをおすすめします。

おすすめのプリウスの中古車

プリウス現行モデル(2023-)

プリウス 5代目

現行モデルのプリウスは、2023年1月に発売された5代目モデルになります。

従来と大きく変わってよりスタイリッシュでスポーティーなデザインを取り入れているほか、2.0Lハイブリッドシステム車のラインアップが加わったことで、出力性能が大幅に上向上しています。

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プリウス4代目モデル(2015-2023)

プリウス 4代目

4代目モデルのプリウスは、2015年12月に販売が開始されました。

TNGA(トヨタ ニュー グローバル アーキテクチャ)プラットフォームを採用したことで、従来モデルよりも軽量で剛性の高いボディとなっていることから、走行性能や燃費性能もさらに向上しています。

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プリウス3代目モデル(2009-2015)

プリウス 3代目

3代目モデルのプリウスは、2009年5月に販売が開始されました。

ハイブリッドシステムの改良と合わせてエンジンが1.8Lに拡大されたことで燃費と出力がともに向上しています。

また、先代モデルよりも全長、全幅、全高が拡大され、室内空間が広くなっています。

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プリウスPHV

プリウスPHV

プリウスPHVは、プリウスのプラグインハイブリッドモデルです。

発電と給電が可能な走行用バッテリーを搭載したことで、ハイブリッド車のプリウスよりもモーター動力のみで長距離の走行が可能なほか、燃費性能も大幅に向上しています。

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まとめ

プリウスは、トヨタが1997年から販売しているハイブリッド車です。

世界初の量産ハイブリッド車として登場してから、これまでに世界累計で500万台以上販売されていて、ハイブリッド車を代表する存在となっています。

高い燃費性能と信頼性を兼ね備えていることと、流通量が多く手ごろな価格の中古車を探しやすいことから、中古のプリウスを検討している方も多いと思います。

一方で、新車と違って中古車は1台1台のコンディションが異なるため購入時には注意が必要です。

特に中古のハイブリッド車を購入する際は、信頼できる中古車販売店を選ぶことが重要になります。

グローバルクレストではプリウスをはじめ、さまざまな中古車をお取り扱いしています。

プリウスの中古車や、そのほかの中古車をご検討の方はお気軽にご相談ください。

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