新型ムーヴのモデルチェンジはいつ?待望のスライドドア搭載でどう変わる?歴代モデルの変遷も紹介

2025.04.22

ダイハツの人気軽自動車「ムーヴ」。街中でもよく見かける、おなじみの車ですよね。

そのムーヴが、まもなく大きくモデルチェンジするという噂で持ちきりです!特に注目されているのが、なんと「スライドドア」が搭載されるかもしれないという点。

「え、ムーヴにスライドドアが付くの?」 「新しいムーヴはいつ出るの?」 「そもそも、今までのムーヴってどんな車だったっけ?」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、気になる新型ムーヴ(7代目)の発売時期や、最大の注目ポイントであるスライドドアの採用、予想されるデザインや価格、そしてこれまでのムーヴがどのように進化してきたのか、その歴史を分かりやすく徹底解説します。

ついに登場?新型ムーヴ(7代目)は2025年に発売か?【最新情報】

多くのファンが待ち望んでいる新型ムーヴですが、その登場は当初の予定から少し遅れています。まずは、その背景と最新の発売時期に関する情報を見ていきましょう。

認証不正問題による発売延期の経緯

実は、6代目ムーヴの生産が2023年に終了した後、すぐに7代目となる新型ムーヴが発表される予定でした。ところが、2023年末に発覚したダイハツの認証不正問題の影響で、多くの車種の生産・出荷がストップ。新型ムーヴの開発・発表スケジュールも大幅に見直しを迫られることになったのです。

この問題は、車の安全性を確認するための試験などで不正が行われていたというもので、ユーザーの信頼を大きく損なう事態となりました。ダイハツは再発防止策に取り組み、国土交通省による調査や確認を経て、順次、生産や出荷を再開しています。

新型ムーヴについても、この問題の影響で正式な発表が遅れていましたが、ようやく開発も最終段階に入り、発売に向けて動き出しているようです。

2025年5月予約開始、6月発表の噂について

ファンにとっては待ち遠しい新型ムーヴの登場ですが、具体的なスケジュールはどうなっているのでしょうか。

現在、有力な情報として囁かれているのが、「2025年5月に予約受付を開始し、同年6月に正式発表・発売されるのではないか」というスケジュールです。

もちろん、これはまだダイハツからの正式発表ではなく、あくまで現時点での噂や予測の段階です。しかし、認証不正問題からの再起を図るダイハツにとって、基幹車種であるムーヴのフルモデルチェンジは非常に重要なイベント。

他の車種の生産再開状況などを鑑みても、2025年中盤の登場は十分に現実味を帯びてきていると言えるでしょう。

正式な発表が待たれますが、新型ムーヴの姿を見られる日は、そう遠くないのかもしれません。最新情報を常にチェックしておきたいですね。

最大の注目点!新型ムーヴに待望の「スライドドア」搭載か

今回の新型ムーヴで、最も大きな話題となっているのが「スライドドア」の採用です。もし実現すれば、ムーヴの使い勝手は大きく変わることになります。

ここでは、スライドドア搭載の可能性やメリット、そして同じくスライドドアを持つムーヴキャンバスとの違いについて見ていきましょう。

スライドドア搭載の可能性と根拠

なぜ、新型ムーヴにスライドドアが搭載されるという噂がこれほど広まっているのでしょうか?

その根拠の一つは、現在の軽自動車市場のトレンドです。

後ほど詳しく触れますが、軽自動車の中でも特に背の高い「ハイトワゴン」や「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるカテゴリーでは、スライドドア付きのモデルが圧倒的な人気を集めています。

子育て世代を中心に、「狭い場所でも乗り降りしやすい」「子供を抱っこしたままでもドアを開けやすい」といったスライドドアの利便性が高く評価されているのです。

ダイハツ自身も、すでに「タント」や「ムーヴキャンバス」といったスライドドア付きの人気車種を持っています。

ムーヴがこれらのモデルと異なる個性やポジションを確立しつつ、市場のニーズに応えるためには、スライドドアの採用は非常に有効な手段と考えられます。

業界内でも「新型ムーヴのポイントは、何と言ってもスライドドア搭載」と確実視されているようです。

これまでのムーヴは、前後のドアが横に開く「ヒンジドア(普通のドア)」でしたが、新型では後席ドアがスライド式になる可能性が極めて高いと言えるでしょう。

なぜスライドドアが注目されるのか?メリット解説

では、スライドドアには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

狭い場所での乗り降りが楽

駐車場で隣の車との間隔が狭い時でも、ドアを大きく開ける必要がないため、乗り降りが非常にスムーズです。壁際に駐車した際も同様です。

子供やお年寄りに優しい

ドアを勢いよく開けて隣の車にぶつけてしまう心配がありません。また、小さなお子さんやお年寄りの方も、ドアの開け閉めの負担が少なく、安全に乗り降りできます。電動スライドドアであれば、ボタン一つで開閉できるため、さらに便利です。

荷物の積み下ろしがしやすい

開口部が広いため、大きな荷物やベビーカーなどを積み下ろしする際にも便利です。両手がふさがっていても、電動スライドドアなら楽に開閉できます。

雨の日でも濡れにくい

ドアが横にスライドするため、開けた際に車内に雨が吹き込みにくいというメリットもあります。

このように、スライドドアは日常の様々なシーンでその便利さを発揮します。

特に、小さなお子さんがいるご家庭や、家族での利用が多い方にとっては、非常に魅力的な装備と言えるでしょう。

新型ムーヴがスライドドアを採用することで、これまで以上に幅広い層から支持される可能性があります。

サイズ感はムーヴキャンバスに近くなる?両車の違いは?

スライドドアと聞くと、同じダイハツの「ムーヴキャンバス」を思い浮かべる方も多いでしょう。

一部の情報では、サイズ感はムーヴキャンバスに似たものになると予想されています。

ムーヴキャンバスは、可愛らしいデザインとスライドドアの利便性で人気のモデルです。

新型ムーヴがスライドドアを採用する場合、キャンバスと似たようなサイズ感、特に全高(車の高さ)になる可能性は考えられます。

しかし、両車はターゲットとするユーザー層やコンセプトが異なると予想されます。

ムーヴキャンバス

おしゃれで可愛らしいデザインを好み、自分のライフスタイルに合わせて車を選びたい女性ユーザーなどがメインターゲット。どちらかというとパーソナルユース(一人乗りや二人乗り)を意識したモデル。

新型ムーヴ

スライドドアの利便性を求めるファミリー層や、従来のムーヴユーザー(燃費や走行性能、標準的な使いやすさを重視する層)も取り込みたい。キャンバスよりは、もう少し実用性や走行性能にも配慮したモデルになる可能性。

デザイン面でも、キャンバスが丸みを帯びた優しい雰囲気なのに対し、新型ムーヴはよりシャープで、もしかしたら「カスタム」グレードでは少しスポーティな印象になるかもしれません。

つまり、同じスライドドアを採用したとしても、新型ムーヴはキャンバスとは異なる魅力を持つ、独自のポジションを築くのではないかと予想されます。

新型ムーヴ(7代目)のデザイン・スペック・価格を予想!

スライドドア以外にも、新型ムーヴがどのように進化するのか気になりますよね。

ここでは、現時点で予想されているデザイン、車の性能に関わるスペック、そして価格について見ていきましょう。

エクステリアデザイン予想

外観のデザインは、車の第一印象を決める重要な要素です。

いくつかの情報によると、新型ムーヴは「先代モデルのデザインを踏襲しつつ、より直線的で精悍なイメージを受けるデザインになるようです」。

6代目ムーヴは、比較的シンプルでクリーンなデザインでしたが、新型ではもう少しエッジの効いた、シャープなラインを取り入れたデザインになるのかもしれません。

特に、押し出し感のあるフロントグリル(車の顔の部分)や、キリッとしたヘッドライトなどが採用され、存在感を増す可能性がありそうです。

また、ムーヴには標準モデルと、エアロパーツなどを装着したスポーティな「カスタム」モデルがありますが、新型でもこの2つのラインナップは継続されるでしょう。

カスタムモデルは、より迫力のあるデザインで、若い層を中心に人気を集めそうです。

スライドドアを採用することで、ボディ全体のシルエットも変わってくる可能性があります。従来のムーヴよりも少し背が高くなり、より箱型のフォルムに近づくかもしれません。

インテリアデザイン予想

内装のデザインについては、まだ具体的な情報は少ないですが、近年のダイハツ車の傾向から予想してみましょう。

おそらく、質感の向上が図られることは間違いないでしょう。

インパネ(運転席周りの計器類や操作パネル)のデザインは、より洗練され、使いやすさも考慮されたものになるはずです。

収納スペースも、日常での使い勝手を考えて、豊富に用意されることが期待されます。

メーターは、デジタル表示で見やすいものが採用されるかもしれません。ナビゲーションシステムやオーディオ関連も、最新のものが搭載可能になるでしょう。

シートの素材やデザインも、より快適で上質なものが選ばれる可能性があります。

特に、スライドドアを採用することで、後席の居住性や使い勝手にも工夫が凝らされるかもしれません。

例えば、シートアレンジ(座席の動かし方や倒し方)が多彩になり、荷物をたくさん積みたい時や、車内で休憩したい時など、様々なシーンに対応できるようになることが期待されます。

パワートレイン

パワートレインとは、車の心臓部であるエンジンや、その動力をタイヤに伝える仕組みのことです。新型ムーヴのパワートレインはどうなるのでしょうか?

ハイブリッドシステムが搭載される可能性も指摘されています。

近年の軽自動車では、燃費性能を向上させるために、マイルドハイブリッドシステム(エンジンをモーターが補助する簡易的なハイブリッド)を採用する例が増えています。

新型ムーヴにも、このマイルドハイブリッドが搭載され、さらなる低燃費を実現する可能性は十分に考えられます。

もちろん、従来のガソリンエンジンモデルも用意されるでしょう。ターボエンジン搭載モデルも設定されれば、高速道路などでの力強い走りを求めるユーザーにも応えられます。

トランスミッション(変速機)は、おそらくCVT(無段変速機)が中心になると思われます。CVTは、スムーズな加速と低燃費に貢献する仕組みです。

燃費性能は、軽自動車を選ぶ上で非常に重要なポイントです。新型ムーヴがどのくらいの燃費を実現してくるのか、注目が集まります。

安全装備(最新のスマートアシスト搭載?)

車の安全性能は、年々進化しています。

ダイハツの予防安全機能パッケージといえば「スマートアシスト」がおなじみですが、新型ムーヴにも最新バージョンのスマートアシストが搭載される可能性が高いでしょう。

最新のスマートアシストには、以下のような機能が含まれると考えられます。

衝突警報機能/衝突回避支援ブレーキ機能

前方の車や歩行者を検知し、衝突の危険があると判断した場合に、警報や自動ブレーキで衝突回避や被害軽減をサポートします。

誤発進抑制制御機能

ペダルの踏み間違いによる急発進を抑制します。

車線逸脱警報機能/車線逸脱抑制制御機能

車線をはみ出しそうになると警報で知らせたり、ハンドル操作をアシストしたりします。

先行車発進お知らせ機能

前の車が発進したことに気づかない場合に知らせてくれます。

アダプティブドライビングビーム

対向車などを検知して、ヘッドライトのハイビームの照射範囲を自動で調整します。

標識認識機能

道路標識を認識して、メーター内に表示します。

さらに、全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール)が搭載されれば、高速道路などでの運転負荷を大幅に軽減できます。

これらの先進安全装備が充実することで、運転が苦手な方や、万が一の事故に備えたい方にとっても、より安心して選べる車になるでしょう。

予想価格帯(約135万円~)と近年の価格上昇傾向

気になる価格ですが、一部では「価格帯は約135万円~約198万円」との情報もありますが、昨今の事情を考えると、もう少し高い設定になる可能性も指摘されています。

近年、原材料費の高騰や、先進安全装備の標準化などにより、新型車の価格は上昇傾向にあります。特に、スライドドアやハイブリッドシステムといった新しい装備が追加されるとなると、価格が上がる可能性は高いでしょう。

予想としては、最もシンプルなグレードで140万円台後半から、装備の充実した上位グレードやカスタムモデルでは200万円を超える可能性も考えられます。

もちろん、これはあくまで予想であり、正式な価格は発表を待つ必要があります。しかし、購入を検討する際には、ある程度の価格上昇は覚悟しておいた方が良いかもしれません。

歴代ムーヴのモデルチェンジヒストリー

ここで少し、ムーヴがこれまでどのような歴史を歩んできたのか、歴代モデルを振り返ってみましょう。初代の登場から約30年、ムーヴは常に時代のニーズに合わせて進化を続けてきました。

初代(L600系):軽トールワゴンの先駆け (1995年~1998年)

記念すべき初代ムーヴは、1995年に誕生しました。

当時、スズキの「ワゴンR」が大ヒットし、軽自動車の新しいカテゴリーとして「軽トールワゴン(背の高いワゴン)」が注目を集めていました。

ダイハツは、すでに販売していた「ミラ」をベースに、この新しい市場へ参入。それが初代ムーヴです。

特徴は、後席の両側が開く5ドア(リアハッチ含む)。当時のライバルのワゴンRには助手席側は後席ドアがない4ドア仕様だったため、乗り降りのしやすさでは一歩リードしていました。

1997年には、丸目のヘッドライトが特徴的なスポーティモデル「カスタム」シリーズが登場。スタイリッシュなデザインが人気を集めました。

しかし、1998年に軽自動車の規格が変更(ボディサイズや排気量が拡大)されたため、初代ムーヴはわずか3年という短い期間でモデルチェンジすることになります。

2代目(L900系):デザイン性の追求と”裏ムーヴ” (1998年~2002年)

軽自動車の規格変更に合わせて登場したのが、2代目ムーヴです。

基本的なコンセプトは初代を引き継ぎましたが、デザイン面で大きな進化を遂げます。

なんと、エクステリア(外観)とインテリア(内装)のデザインを、イタリアの有名なデザイン会社「イタルデザイン(ジョルジェット・ジウジアーロ氏が創設)」が担当したのです。

これにより、より洗練されたヨーロピアンな雰囲気を持つ軽自動車として注目されました。

この頃の標準モデルは「カジュアル」と呼ばれていました。カスタムモデルも引き続き設定され、初代からの人気を引き継ぎました。

4気筒ターボエンジンを搭載したスポーティグレードも存在し、走りを重視するユーザーからも支持されました。

3代目(L150系):質感が大幅向上、現代ムーヴの基礎 (2002年~2006年)

2002年に登場した3代目ムーヴは、現在のムーヴに繋がる多くの特徴を備えたモデルチェンジとなりました。

まず、標準モデルとカスタムモデルのキャラクター分けがより明確になりました。

カスタムモデルは、大型のエアロパーツや専用デザインのヘッドライトなどで、迫力あるスタイルを確立。現在のカスタムのイメージはこの頃に作られたと言えます。

内外装のデザインも一新され、質感が大幅に向上しました。

特に内装は、それまでの軽自動車のイメージを覆すような、上質な仕上がりとなりました。

この頃から、軽自動車は単に「安くて小さい車」ではなく、積極的に選びたくなる「魅力的な選択肢」へと変わっていったのです。

使い勝手の面でも進化し、ドアがほぼ直角まで開くようになり、乗り降りや荷物の積み下ろしがしやすくなったことも話題になりました。

プラットフォーム(車の土台となる部分)も新しくなり、走行安定性や乗り心地も向上しました。

4代目(L175系):個性的なデザインと広い室内 (2006年~2010年)

4代目ムーヴは、これまでの直線的なデザインから一転、全体的に丸みを帯びた「卵型」のようなワンモーションフォルムを採用しました。

これは、2003年に登場した、さらに背の高い「タント」との差別化を図るためとも言われています。

タントが徹底的に室内の広さを追求したのに対し、ムーヴはデザイン性も重視する方向へとシフトしたのです。

とはいえ、室内空間が狭くなったわけではありません。むしろ、当時の軽自動車としては最大級の室内長と室内幅を実現しており、見た目の印象以上に中は広々としていました。

エンジンも新開発され、燃費性能と走行性能が向上。

インパネにシフトレバーを配置するなど、運転席周りの使い勝手も改善されました。カスタムモデルは、引き続き精悍なデザインで人気を集めました。

5代目(LA100系):燃費性能への挑戦 (2010年~2014年)

2010年代に入ると、環境意識の高まりから、自動車にはより一層の低燃費性能が求められるようになりました。

5代目ムーヴは、そのニーズに応えるべく、「軽量化」と「燃費向上技術」に力を入れたモデルチェンジとなりました。

新開発のプラットフォームや、ボディ構造の見直しにより、従来モデルから大幅な軽量化を実現。

さらに、「ミライース」で培われた低燃費技術「e:S(イース)テクノロジー」を一部採用し、アイドリングストップ機能などを搭載することで、ガソリンエンジン車トップクラスの低燃費を達成しました。

安全装備も進化し、横滑り防止装置(VSC)や、坂道発進を補助するヒルスタートアシストなどが採用されました。

デザインも4代目の流れを汲みつつ、より洗練された印象になりました。

6代目(LA150系):安全性能の進化と現行モデル (2014年~2023年)

そして、現在(生産終了済みですが)最も新しいモデルとなるのが、2014年に登場した6代目ムーヴです。

このモデルチェンジでは、「安全性能」が大きなテーマとなりました。

新しいプラットフォームを採用し、ボディの骨格を見直すことで、車体の剛性(頑丈さ)を大幅に向上。

これにより、衝突安全性能を高めるとともに、操縦安定性や乗り心地も改善されました。

さらに、ダイハツの予防安全システム「スマートアシスト」が初めて搭載されたのも、この6代目ムーヴからです(当初は一部グレードのみ)。

衝突回避支援ブレーキや誤発進抑制制御機能など、先進的な安全装備が軽自動車にも普及するきっかけとなりました。

デザインは、標準モデルはシンプルで親しみやすく、カスタムモデルはより上質で存在感のあるスタイルへと進化。

内装の質感もさらに向上し、軽自動車とは思えないほどのレベルに達しました。

このように、ムーヴは約30年の歴史の中で、デザイン、走行性能、燃費、安全性といったあらゆる面で進化を続けてきました。

そして、いよいよ7代目へとバトンタッチする時が近づいているのです。

軽ハイトワゴン市場のトレンドとムーヴの戦略

新型ムーヴがなぜスライドドアを採用するのか、その背景には軽自動車市場全体の動きや、ダイハツ社内での車種ラインナップ戦略が関係しています。

軽ハイトワゴン市場のトレンド(スライドドア人気の高まり)

現在の軽自動車市場で最も人気のあるカテゴリーは、「スーパーハイトワゴン」と呼ばれる、タントやホンダ・N-BOX、スズキ・スペーシアといった背が高く、後席にスライドドアを備えたモデルです。

これらの車種は、広い室内空間とスライドドアの利便性から、特に子育て世代を中心に絶大な支持を集めています。

一方で、ムーヴが属する「ハイトワゴン」カテゴリー(スーパーハイトワゴンより少し背が低い)でも、スライドドアの人気は高まっています。

例えば、スズキのワゴンRには「ワゴンRスマイル」というスライドドア付きの派生モデルが登場し、人気となっています。

このように、軽自動車ユーザーの間で「スライドドアは便利で当たり前の装備」という認識が広まっており、ヒンジドアのムーヴにとっては、このトレンドにいかに対応するかが課題となっていました。

新型ムーヴがスライドドアを採用するのは、こうした市場のニーズに応えるための、必然的な流れとも言えるでしょう。

ダイハツ内での車種ラインナップ(タント、ムーヴキャンバス)との棲み分け戦略

ダイハツには、すでにスーパーハイトワゴンの「タント」と、デザイン性の高いハイトワゴンの「ムーヴキャンバス」という、2つのスライドドア付きモデルが存在します。

では、新型ムーヴはこれらの車種とどのように役割分担をするのでしょうか?

タント

最大級の室内空間と、助手席側の柱(ピラー)がない「ミラクルオープンドア」による圧倒的な乗降性が特徴。ファミリー層、特に小さなお子さんがいる家庭がメインターゲット。

ムーヴキャンバス

おしゃれなデザインとカラーバリエーションが魅力。自分の個性を表現したい女性ユーザーなどに人気。

新型ムーヴ

タントほどの広さは必要ないけれど、スライドドアの利便性は欲しい、という層や、キャンバスのデザインは少し可愛すぎる、と感じる層を取り込む狙いがあると考えられます。

また、従来のムーヴユーザーが重視してきた、燃費性能や標準的な使いやすさ、そして求めやすい価格設定なども維持することで、より幅広いユーザー層にアピールする可能性があります。

カスタムモデルでは、スポーティさを求める層にも応えます。

つまり、新型ムーヴは、タントとキャンバスの間を埋めるような、あるいは、よりスタンダードなスライドドア付きハイトワゴンとしてのポジションを狙ってくるのかもしれません。

ユーザーニーズの変化への対応

昔の軽自動車は、「安くて維持費が安いけれど、狭くて我慢が必要な車」というイメージがありました。

しかし、技術の進歩により、今の軽自動車は普通車と遜色ないほどの広さ、快適性、安全性を備えるようになりました。

それに伴い、ユーザーのニーズも変化しています。

単に移動の手段としてだけでなく、家族との時間や、自分の趣味を楽しむための「空間」として、車に求める価値が高まっています。

スライドドアは、まさにそうした「使い勝手の良さ」「快適性」を象徴する装備の一つと言えるでしょう。

新型ムーヴがスライドドアを採用することは、こうしたユーザーニーズの変化にしっかりと応え、これからも多くの人に選ばれ続けるための重要な一手なのです。

まとめ

今回は、まもなく登場が噂される新型ムーヴ(7代目)について、最新情報から予想される姿、そして歴代モデルの歴史まで、詳しく解説してきました。

約30年の歴史を持つムーヴが、スライドドアという大きな武器を手に入れて、どのように生まれ変わるのか、本当に楽しみですね。ヒンジドアの便利さに慣れている方も、一度スライドドアの使い勝手を体験すると、その魅力に気づくかもしれません。

まだ正式な発表はありませんが、これから徐々に新しい情報が出てくるはずです。

新型ムーヴが気になっている方は、ぜひダイハツからの公式発表や、自動車メディアの情報に注目していてください。

新しい時代のスタンダードとなるかもしれない、新型ムーヴの登場を、みんなで楽しみに待ちましょう!

ムーヴの中古車やそのほかの中古車をご検討の方はグローバルクレストの店舗までお気軽にご相談ください。

GLOBAL CRESTの中古車を探す