MT(マニュアル)車とAT(オートマ)車の違いは?運転方法の違いも解説

2023.08.30

普段何気なく運転している車ですが、エンジンの動力を伝達する変速機にMT(マニュアル)とAT(オートマ)という異なる種類があることを知っていますか。

今回は、MT(マニュアル)車とAT(オートマ)車の違いやそれぞれの運転方法の違いについて解説したいと思います。

MT(マニュアル)車とAT(オートマ)車の違い

自動車には色々な部品があり、それぞれ重要な役割を果たしています。

特に自動車の心臓にあたる部品がエンジンで、エンジンが発生する動力をタイヤに伝えることで自動車は走ることができます。

さらに、エンジンの動力をトランスミッションと呼ばれる変速機を介することで、自動車は自由に速度を変えて走行することが可能になります。

トランスミッション(変速機)が異なる

自動車にとって動力を生み出すエンジンと同様に重要なのが トランスミッション(変速機)ですが、このトランスミッション(変速機)には、自分で変速ギアを変えて速度を調節するMT(マニュアルトランスミッション)とアクセルを踏むだけで、速度にあわせて自動でギアを変えることができるAT(オートマチックトランスミッション)の2種類の方式が存在します。

国内で販売された新車の98%以上がAT(オートマ)車

自動車にはMT車とAT車の2種類のトランスミッション(変速機)がありますが、現在ではAT車が主流となっています。

特に、日本国内で販売される新車では、98%以上がAT車だといわれていて、MT車の設定自体が無い車種も多くあります。

MT(マニュアル)車とは?

MT車の画像(MT車とAT車)

現在では台数がかなり減少してしまったMT車ですが、どのような特長があるのでしょうか。

MT車について詳しく紹介したいと思います。

MT(マニュアル)車の特長

MT車にはAT車とは異なる大きな特長があります。

まず一つ目はシフトレバーです。

運転席と助手席の間のフロアからトランスミッション(変速機)のギアを変えるためのシフトレバーが設置されていて、速度に応じて切替する1速~5速(又は6-7速)の前進ギアと後進するためのリバース(R)ギアを手動で切り替え出来るようになっています。

これに加えて、MT車には運転席足元のブレーキの左側にクラッチペダルが設置されています。

クラッチペダルはギアを切り替える時にエンジンとドライブシャフトを切り離すときに踏み込むペダルです。

エンジンはドライブシャフトを通じて動力をタイヤに伝えていますが、高回転で回転しているギア同士では切り替えるとギアの歯車がかみ合わないため、一時的にエンジンの動力を切り離す必要があることからMT車にはクラッチとクラッチを操作するためのクラッチペダルが付いています。

MTのイラスト(MT車とAT車)

MT(マニュアル)車のメリットとデメリット

MT車はAT車とは異なる操作が必要になりますが、この操作によってメリットと感じるところがある一方で、デメリットになるところもあります。

MT(マニュアル)車のメリット

MT車のメリットは、車を操作する感覚があり運転が楽しくなる点です。

速度に合わせて最適なギアを選択しシフトレバーを操作することでAT車では味わえない車と一体になる運転の楽しさを感じることができます。

また、エンジンブレーキが効きやすい点もMT車のメリットのひとつです。

MT車の場合は、シャフト(軸)側の歯車と変速機側の歯車をかみ合わせて動力を伝達する構造になっていることから、エンジンかかる負荷もダイレクトに伝達されるため、エンジンブレーキも効きやすくなります。

長い坂道でブレーキを多用するとブレーキディスクとブレーキパッドが高熱になり、摩擦係数が低下することで、制動力が一気に低下する危険があります。

MT車はエンジンブレーキを併用することで、ブレーキの過度な使用を防ぐのに役立ちます。

MT(マニュアル)車のデメリット

一方で、MT車にはデメリットと感じることもあります。

MT車のデメリットは、運転操作が難しい点です。AT車はアクセルペダルとブレーキペダルの2つのペダル操作で運転することができますがMT車はこれに加えてクラッチペダルがあることから、3つのペダルの操作が必要になります。

また、クラッチペダルは発進時に半クラッチ(クラッチを半分つないだ状態)にしないとエンジンが停止してしまうこともあるため、デリケートな操作を覚える必要があります。

特に上り坂で発進する場合は、ブレーキを離すとすぐに車が下がってしまうので、正確で素早いクラッチ操作が求められます。

渋滞では疲労度が大きいこともMT車のデメリットのひとつです。

先ほど説明した半クラッチは、発進時や低速走行時では常に操作する必要があるため、渋滞時のMT車は半クラッチを頻繁に行う必要があります。

半クラッチは力を調整しながらペダルを踏む必要があるため、常に足に力を入れておく必要があります。このため、ブレーキやアクセルを操作するときよりも体にかかる負担と疲労は大きくなります。

さらには、MT車をラインアップしている車種が少ないため、選択肢が少ないこともデメリットになります。

先ほど述べたように、現在は98%以上の新車がAT車になっているため、MTの設定が無い車も多くあります、特に最近人気のあるハイブリットカーにはほとんど設定がありません。

MT(マニュアル)車の運転方法

MT車の運転方法は車種によって異なるものの、基本的には次の操作が必要になります。

クラッチ操作

車を停止するときや、シフトチェンジをするときにクラッチペダルを踏み込んでエンジンとトランスミッションの連結を解除します。

クラッチ操作で特に気をつけることは、クラッチペダルを離すタイミングです。

速度が出ていない状態でクラッチペダルを急激に離すと、出力が不足してエンジンが停止してしまうことがあります。

このため。シフトレバーを適切なギアに動かしたら、ゆっくりとクラッチペダルを徐々に離します。

特に停止した状態から車を発進するときは半クラッチの状態でエンジンの出力を徐々に車軸に伝えていく操作が必要です。

アクセル操作

MT車のアクセル操作はクラッチとの連動した操作が必要です。

走行中はクラッチを繋いだ状態でアクセルを踏み込めばエンジン回転数が上がって加速しますが、低速時や停止時からの発進の時は、アクセル操作だけではエンジンが停止してしまうことがあります。

MT車エンジンの出力にあわせてクラッチを操作しながらアクセルペダルを踏みこむことで、正しく車を動かすことができるのです。

シフト操作

クラッチを踏みこみ、トランスミッションの連結を解除した状態でシフト操作します。

シフトレバーを動かして適切なギアに切り替えますが、一般的な順序は、ニュートラル(N)→1速→2速→3速…と1段ごとにギアを変えていきます。

減速する場合や加速が必要なときは、ギアを1段下げます。

速度に合ったギアを選択していないとアクセルペダルを踏みこんでも加速せず、場合によってはエンジンが停止してしまいますのでMT(マニュアルトランスミッション)車は適切なギアを選択することが重要です。

AT(オートマ)車とは?

AT車の画像(MT車とAT車)

数が少なくなったMT車に対して、現在主流になっているのがAT車です。

AT車とは自動変速機を持つ自動車のことをいいます。

AT(オートマ)車の特長

AT車は、エンジンの出力と速度に応じて自動的に適切なギアが選択されるため、走行中は基本的にアクセルとブレーキだけで運転します。

クラッチ操作が必要ないことから運転が比較的簡単で、初心者のドライバーや足腰の不自由な人々にとっても運転がしやすいとされています。

ATのイラスト(MT車とAT車)

AT(オートマ)車のメリットとデメリット

多くのユーザーから支持されているAT車は、大きなメリットがある一方で、デメリットもあります。

AT(オートマ)車のメリット

最も大きなメリットは、運転操作が簡単であることです。

先ほどふれたように、AT車は、クラッチペダルの操作が不要で、加速や減速がスムーズに行えるため、運転が初めての人でも比較的簡単に操作できます。

また、スムーズに発進できることもメリットの一つになります。

MT車は半クラッチとアクセル操作を合わせて発進する必要があり、慣れない人は車の挙動が大きくなることや、失敗するとエンジンが停止してしまうこともあります。

一方で、AT車はDレンジにシフトを入れるとアクセル操作をしなくてもゆっくり前進するのでエンジンが止まる心配がありません。

そのため、特に渋滞のような停止と再開が繰り返される状況では、AT車はスムーズな動作ができるので、疲労が少なく楽に運転することができます。

AT(オートマ)車のデメリット

運転が簡単な一方でAT車には重大な事故につながりやすいデメリットもあります。

最も大きなデメリットとしては、アクセルとブレーキを踏み間違えて急発進してしまう点です。

ブレーキを踏む勢いでアクセルを踏むとAT車は急加速してしまいます。

アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故は近年増加傾向にあり、特に高齢者の事例が多いことから、高齢者の免許更新に対して問題視されています。

このような事故を防ぐため、最近では誤発進の抑制機能が搭載された車種も増えてきています。

AT(オートマ)車の運転方法

一般的なAT車の運転方法は、ATのシフトレバーの選択とブレーキ、アクセル操作が中心になります。

まず、エンジンをかけた後、ブレーキを踏んだままシフトレバーの「P」から「D」レンジ(Dドライブ)に移動します。

これでブレーキを離してアクセルを踏めば、スムーズに発進することができます。

反対にバックをするときは「R」レンジ(リバース)に移動すれば、同様の操作で後進します。

このほかにも「N」レンジ(ニュートラル)もありますが、こちらは基本的にエンジンをかけた状態では使用することはありません。

AT(オートマ)車のシフトスイッチ

最近のAT車では、ハイブリッド車を中心にボタン型のシフトスイッチを採用する車が増えてきています。

これまでのレバーで切り替える操作からボタンを押すだけでレンジが変わる仕組みです。

今後はモーター駆動で変速機が必要のないEVも増加していきますので、そうなるとATもシフトスイッチを採用する車が増えていくことになるでしょう。

免許をとるならMT(マニュアル)とAT(オートマ)限定のどっちがいい?

MT車とAT車にはそれぞれメリットとデメリットがありますが日本の免許制度にもMT車を運転できるものとAT(オートマ)限定のものがあります。

そこで、これから免許を取る人にとってはどちらの免許を取得した方が良いかについて、アドバイスをしたいと思います。

日常で使うならAT(オートマ)限定免許で問題なし

普段使用する車がAT車であれば、AT(オートマ)限定免許で問題ありません。

先ほどふれたようにAT車の国内の普及率は98%以上となっていますので、先々車を乗り換えることやレンタカーで車を借りることを考えても、ほぼAT車に乗ることになりますのでAT(オートマ)限定免許を取得していれば、運転に支障はないと思います。

スポーツカーに乗りたいならMT(マニュアル)免許!

一方で、スポーツカーなどの嗜好性の高い車に将来乗りたい、と考えている方はMT車が運転できる免許を取得することをおすすめします。

運転の楽しさはMT車の方がより感じることができるので、趣味として車を楽しみたい方は、MT車を運転できるようにしておいた方がよいでしょう。

トラックなどの業務用車はMT(マニュアル)車が多い

また、トラックなどの業務用の車を運転する機会のある方はMT車が運転できる免許を取得しておいた方が無難です。

最近ではトラックでもAT車が増えてきていますが、乗用車と比較すると業務用の車の方がMT車の比率が高くなっています。

職場でMT車の運転を求められることも考えられますので、将来的に業務用の車を運転する機会がある仕事に付きたい方はMT(マニュアル)車を運転できる免許を取得しておくことをおすすめします。

まとめ

運転が比較手簡単で便利なことから日本国内の新車のうち98%以上がAT車となっています。

一方でスポーツカーなど嗜好性の高い車を中心にMT車も根強い人気があり、中古車市場では高値で取引されている車種も目立ちます。

それぞれにメリットやデメリットがありますので、どちらの車を選ぶかは“車に何を求めているか”あるいは“何を優先するか”といったことが重要なポイントになると思います。

グローバルクレストでAT車はもとより、MT車もお取り使いしています。

MT車とAT車のことでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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